受賞者 |
受賞名 |
受賞テーマ |
年月日 |
地震・噴火予知研究観測センター 観測技術部
(鈴木 秀市・出町 知嗣・平原 聡・中山 貴史・海田 俊輝) |
総長研究支援技術賞 |
東北地方太平洋沖地震後の地殻活動に関する観測研究に対する支援 |
2017年3月 |
解説・コメント
総長研究支援技術賞は、今年度創設された新しい賞で、優れた研究支援を行い研究成果の創出に顕著な貢献があった技術職員に授与されるものです。
当センターの技術職員は、2011年東北地方太平洋沖地震発生後、困難な状況の中、観測点の迅速な復旧や臨時観測を行い、観測機器やプログラムの開発も行ってきました。これらは本震発生後の地震・地殻変動・火山活動を的確に把握するうえで重要であり、この地震の発生に至る過程や周囲にもたらした影響を解明し減災に役立つ多くの研究成果に貢献しました。今回、栄えある第一回の総長研究支援技術賞が授与されたことは、当センターの技術職員の技術力の高さと献身的な努力が広く認められたことを示します。これは現役職員のみならず、これまでの歴代の技術職員の功績も含めて評価されたものと考えられ、大変喜ばしいことです。
なお、総長研究支援技術賞の表彰の様子は、東北大学学位授与式の動画で01:18:10くらいからご覧いただけます。
受賞者 |
受賞名 |
受賞対象研究 |
年月日 |
長谷川 昭 |
日本学士院賞・恩賜賞 |
沈み込み帯のテクトニクスに関する地震学的研究 |
2017年3月 |
解説・コメント
本学名誉教授の長谷川昭先生が,日本学士院より恩賜賞と日本学士院賞を授与されることになりました.日本学士院賞は日本の学術賞としては最も権威ある賞です.さらに恩賜賞はその日本学士院賞の中でも特に優れた研究業績のみに与えられる賞で,1911年の第一回の木村栄先生以来,野口英世先生,寺田寅彦先生,志田順先生,湯川秀樹先生,といった素晴らしい先生方が受賞された極めて歴史のある非常に栄誉ある賞です.地球物理学関係者の恩賜賞の受賞は第85回(1995年)の深尾良夫先生以来の22年ぶりとなります.これは長谷川先生の研究業績の素晴らしさが他の研究分野からも高く評価されたということであり,東北大学の地球物理学研究のレベルの高さを示したという意味でも,非常に喜ばしいことです.
受賞者 |
受賞名 |
受賞テーマ |
年月日 |
太田 雄策 |
第49回市村学術賞 貢献賞 |
リアルタイムGNSSを活用した巨大地震規模即時推定手法の開発 |
2017年3月 |
受賞者 |
受賞名 |
受賞対象論文 |
年月日 |
趙 大鵬 |
Elsevier社 PEPI誌 Highly Cited Research 賞 |
P-wave anisotropic tomography in Southeast Tibet: New insight into the lower crustal flow and seismotectonics. Phys. Earth Planet. Inter. 222, 47-57. |
2016年12月 |
受賞者 |
受賞名 |
受賞対象発表 |
年月日 |
山本 龍典 |
日本測地学会第126回講演会 学生優秀発表賞 |
海底測地観測によるマルマラ海・北アナトリア断層でのすべり欠損量検出及びGNSSを併せた断層モデル推定 |
2016年10月21日 |
受賞者 |
受賞名 |
受賞論文 |
年月日 |
内田直希, 浅野陽一, 長谷川昭 |
Geophysical Research Letters, Editors’ Highlight |
Uchida, N., Y. Asano, and A. Hasegawa, 2016, Acceleration of regional plate subduction beneath Kanto Japan, after the 2011 Tohoku-oki earthquake, Geophys. Res. Lett, 43, doi:10.1002/2016GL070298.
|
2016年9月7日 |
受賞者 |
受賞名 |
受賞論文 |
年月日 |
Liu Xin, 趙 大鵬 |
AGU Research Spotlight
|
Liu, X., D. Zhao (2016) Seismic velocity azimuthal anisotropy of the Japan subduction zone: Constraints from P and S wave traveltimes, Journal of Geophysical Research, 10.1002/2016JB013116. |
2016年8月1日 |
解説・コメント
アメリカ地球物理学連合(AGU)の代表的な専門誌Journal of Geophysical Research (JGR)誌で最近発表された趙大鵬教授とXin Liu博士の論文がAGUのResearch Spotlightに選ばれました。
この論文では、近地と遠地地震からの大量のP波とS波走時データを用いて日本列島下の深さ700 kmまでの詳細な3次元異方性トモグラフィーを求めた。特にS波走時データによる3次元異方性構造の決定は世界で初めてのことである。求めた結果から、沈み込んでいる太平洋スラブとフィリピン海スラブ中の異方性、スラブ上のマントルウェッジ中の対流、及びスラブ下のマントルの動きなどに関する重要な情報を得られた。これらは日本列島下のマントルダイナミクス及び地震火山活動を理解する上で極めて重要な研究成果である。
AGUが発行している雑誌のほとんどは著名な国際専門誌である。これらの雑誌で発表された論文の中から数少ない重要な論文のみがAGUのResearch Spotlightに選ばれる。今回趙教授らの論文が選ばれたのは大変名誉のあることだと思われる。
解説・コメント
アメリカ地球物理学連合(AGU)は、 2009~2015年にAGU で出版された論文に基づき、日本で最も影響力がある研究者20名を選出しました。
固体地球科学分野からは、当研究観測センターの趙大鵬教授と日野亮太教授の2名が選出されました。他の18名の研究者は他大学と研究機関に所属する大気・海洋科学および惑星科学などの研究分野の研究者です。
このことは、当センターのこれまでの顕著な研究業績と研究レベルの高さを示す例の一つと思われます。
受賞者 |
受賞名 |
受賞業績名 |
年月日 |
直井 誠, 中谷 正生, 森谷 祐一, 矢部 康男 |
岩の力学連合会フロンティア賞 |
山はね被害の低減を目的とした大深度金鉱山における極微小地震モニタリング |
2016年4月15日 |