2006年5月の相似地震活動

2006年5月1日~5月31日に発生した相似地震について, 図1左では,その地震が所属するグループの位置を橙色丸で示し, 図1右では,そのグループの地震の積算すべり量(プレート境界でのすべりの時間発展を示す)を示した.今月は12グループで相似地震が新たに抽出された.そのうち6つ(グループ20,75,88,237,634,716)は新たに見つかった相似地震グループであった.グループ237は,Yamanaka and Kikuchi (2004)による1968年の十勝沖地震の2つのアスペリティの間の場所に位置する.

図1

(左)(左)2006年5月に発生した相似地震の位置(橙色丸)及びこの期間には地震を起こさなかった相似地震発生位置(青白抜き丸).解析期間は1984年(41.5°N以北は1992年)~2006年5月31日.
(右)2006年5月に地震が発生した相似地震グループの積算すべり.方法は,内田・他(2004)と同様.
相似地震の抽出には,東北大学,北海道大学,弘前大学,東京大学の観測点の波形を用いた.震源は気象庁による.

(2006.6.6 文責:内田)