2006年1月の相似地震活動

2006年1月1日~1月31日に発生した相似地震について, 図1左では,その地震が所属するグループの位置を橙色丸で示し, 図1右では,そのグループの地震の積算すべり量(プレート境界でのすべりの時間発展を示す)を示した.今月は24個の相似地震が新たに抽出された.色丹島近くではこれまで相似地震が見つかっていなかった場所に新たに相似地震ペアが見つかった(グループ1). また,宮城沖のグループ585も今回新たに見つかった相似地震ペアである. ただし,このペアはわずか8日の間隔で発生しており,繰り返し地震であるかどうかについては今後検討する必要がある.

図1

(左)2006年1月に発生した相似地震の位置(橙色丸)及びこの期間には.地震を起こさなかった相似地震発生位置(青白抜き丸).解析期間は1984年(41.5°N以北は1992年)~2006年1月31日.
(右)2006年1月に地震が発生した相似地震グループの積算すべり.方法は,内田・他(2004)と同様.
相似地震の抽出には,東北大学,北海道大学,弘前大学,東京大学の観測点の波形を用いた.震源は気象庁による.

(2006.2.15 文責:内田)